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ガソリン関係

19. ハイオクとレギュラーはどう違うの?→ノッキングをしにくいハイオク
主な自動車用燃料であるガソリンには、2種類が販売されています。JIS規格に基づいたオクタン価89以上のレギュラー・ガソリンと96以上のプレミアム・ガソリン(通称ハイオク)です。自動車用ガソリンはエンジンの回転効率を良くするために様々な性状が要求されますが、中でもオクタン価が重要視されています。
オクタン価とは、自動車のノッキングに対する抵抗性(アンチノック性)を示しています。ノッキングとは、エンジンに強い負荷をかけた際におきる異常燃焼で、オクタン価がエンジンの要求値に満たないときに発生します。一般にハイオクガソリンでは、このノッキングが起きにくいとされています。
現在、市販されている自動車の中には「ハイオク仕様車」というものがあります。これは、メーカーが燃料にハイオクを指定してるものです。十分な性能を発揮するためにハイオクを使用するのがよいでしょう。
20. 品質はチェックされているの?→輸入・精製・販売の各段階でチェック
現在、日本の国内で流通している石油製品は、JIS規格と品質確保法でその品質が一定の基準以上に保たれています。石油製品の品質管理は次のように行われており、品質管理の責任と義務が明確化されています。
(1) 原油の場合、石油精製業者に、原油を精製してガソリンなどの石油製品として出荷する前に検査を行い、強制規格を満たしているかどうか確認する義務が課せられています。
(2) 品質基準を満たしている石油製品を輸入する場合は、輸入事業者が輸入に際して検査を行い、その結果を届け出る義務があります。
(3) 強制規格を満たしていない石油製品を輸入する場合は、輸入事業者に輸入後の品質調整計画の届出義務と、実際に規格を満たす製品となったかどうかを確認する義務が課せられています。
(4) ガソリンスタンドなどの石油販売業者は、キョウセキ規格を満たしていない石油製品の販売を禁じられており、検査機関による定期的な検査が行われています。
これらの義務が遵守されているかどうかをチェックするため、それぞれの事業者に対し国による立ち入り検査が行われています。
21. 石油会社によって品質の差はあるの?→基本的には同じ
ガソリンスタンドで販売されているガソリンや軽油・灯油にはJISや品質確保法で定められた規格があり、それぞれの石油会社はその規格に合った製品を作っています。ハイオクガソリンを除き基本的な性能に関わる部分の成分は各メーカーで同じなので、品質には大きな差がありません。
22. ガソリンや軽油は凍らないの?→ガソリンは安心ですが軽油は注意が必要なことがあります
現在、国内で流通しているガソリン(レギュラー、ハイオク)は、-50℃以下になってもまったく凍結することはありません。一般に「ガソリンが凍って車がおかしくなった!」というのは、エンジンタンク内の水分の凍結が原因であると考えた方が良いでしょう。ガソリンはハイオクでもレギュラーでも凍結の心配はありませんが、軽油の場合は事情が異なります。
軽油は冷えてくると中に溶けていたワックス分(蝋分)が固まりだし、さらに冷やされた場合には流動性がなくなってしまうという性質を持っています。このことから、JIS規格では軽油を耐寒性によ5段階に別けており、寒冷地にはその地域特性にあった製品を元売会社が出荷しています。ディーゼルエンジンの自動車で寒冷地へ向かうときは、なるべく現地で給油をするのが安心です。


(財)日本エネルギー経済研究所
石油情報センター発行「石油のQ&A」より


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